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eremo phila nivea

(砂漠に咲く花)If you can dream it, you can do it.

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「埋まらないピースは貴女が持っていた」→「貴女に苛立つ私は誰?」→「獲物のように貴女を見るの」→「伸ばした手は何に触れられますか?」→「私の居場所をどうか見つけて」の続きです☆

果たして決着はつくんでしょうか!?

んー・・・正直、私も解りません(笑)


拍手[7回]


私は今日を一生、忘れないだろう。

嗚呼、まただ。 眩暈がする。

「おい!ミカサ、聞いてんのか?」

ユミルが私の肩を掴んだ。 その声には棘が含まれていた。

嗚呼、聞いているよ。 うっとおしい。

「・・・・・何?」

「何って・・・・逆にこっちが聞きてぇくらいだよ」

やれやれという風にユミルは私を見た後、すぐに震えているアニをちらりと見る。

そんな行為でさえ、私は苛々してしまう。

貴女が惑わすからアニは私を受け入れてくれない、そう思った。
 
「ミカサ、そんな顔で私を睨むなよ。これはな、所謂、自業自得ってや・・・」

アニがユミルを見上げた。

「アニ?」

「・・・・・早退したい」
 
その声は弱々しかった。

ユミルは私を見てじろりと見た。

「いいんじゃね?所長殿には私から言っておく。一人でもこいつは大丈夫だ。むしろ、大変な思いをしてでも今日はアニを帰らせるべきだ。ミカサ、いいよな?」

アニは私など見ていなかった。

私は小さく頷いた。

はは、なんだ・・・これ。
 
 心が暗くて重い。
 
「私は・・・・」

「ああ?」

ユミルが私を不審げに見た。

「おいおい・・・」

「アニ・・・私は・・・・貴女を傷つけるつもりは・・・」

伸ばした手は貴女に触れることは無かった。

言葉さえも紡げない程、貴女の目は冷たかった。
 
「・・・ごめん・・なさい」

誰も何も言わなかった。 どんな言葉もここでは何の意味も無かった。

彼女が早退した後の私はもう、抜け殻のようだった。

「アニ・・・・」

私は言い終え、苦笑する。

名前を呼ぶ意味も貴女を想うこの気持ちさえも粉々に割れてしまったような気がした。

こんなにも・・・・私は。

「おい」

びくりとする。

「あ・・・」

ユミルだった。

「はっ、いつも以上に死んだ顔だな、おい」

私はそっぽを向く。

「無視かよ。はぁ、ミカサ・・・お前はさ、もう少し人とのコミュニケーションをだな・・・」

「説教?」 今は誰の話も聞きたくなかった。

「ちげぇよ・・・」

「何が言いたいの?」

あー・・・なんていうか、アニの事だよ。お前・・・その、好きなんだろ?」

ユミルは私を見た。 その顔は少しきまづそうだった。

「そう、貴女の言うとおり。でも、アニは・・・・」

私は言葉を止めてしまう。 そのまま、時さえも止まってしまいそうだった。

 「そうか。てか、それアニに言ってるんだろうな?」

私は大きく首を振る。

その瞬間、ユミルが目を見開いたのが見えた。

「はっ!?おまっ・・・順序が逆だろうが。ふつーはな・・・」

呆れた顔で呟いた。

「あーあ・・・だからか。それじゃあ、あんな感じになるわなー」

うんうんと頷くユミルに私は首を傾げた。

「ミカサ。普通はな、告白して相手の気持ちを知ってから、あの流れにな・・・」

私はユミルの言葉を遮った。

そんなことはどうだって良かった。 何もかも結果は出ているんだから。

「ユミル・・・アニは私を拒絶した」

「あ?お前、人の話、ちゃんと聞いてるのか?」

「聞いてる。でも、あれで嫌いだって解った」

ユミルが髪をぼりぼりと掻いた。

「全く・・・本当に思い込んだら引かないよな。まぁ・・・私もお節介野郎だけど」

ユミルはポケットから黄色いスマートフォンを取り出し、電話をかけ始めた。

「もしもし?休んでるとこ、悪いな。今日さ、一瞬だけおまえんち寄ってもいいか?え、嗚呼・・・了解。なら、仕事終わったら連絡するわ」

誰に連絡しているのだろうか、私はユミルをそんな風に見ていた。

ユミルは苦々しく笑い、私にこう告げた。

「ミカサ、お前・・・勿論、今日は何も予定無いよな?・・・仕事終わったらアニんち行くから」

「え?」

目を丸くする。

「悪いが、拒否権はねぇぞ?」

「私は・・・・・」下を向いてしまう。

彼女をより傷つけてしまいそうだった。

「だからだよ。お前は言葉が足らねぇんだから、しっかり話して来いってことだよ」

その言葉に顔を上げると意地悪そうにニヤニヤと笑うユミルがいた。

私は解らないのだけども、少しだけ涙が出そうになった。


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                                                                                                                                        Fin

ユミミカもいいんじゃないですかね←? 言いにくいけど(笑)

今年はあと一回はいけるかなぁ・・・・





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