eremo phila nivea
(砂漠に咲く花)If you can dream it, you can do it.
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
馬鹿みたい。
何故、了承してしまったんだろう。
「・・・・・まだ、話は終わっていない。今日、私の家に来て欲しい・・・・お願いだから」
もやもやする。
嗚呼、やってしまった。
机に溜まったままの書類を見ながら私は重苦しくため息を吐く。
胸の奥が苦しくて熱い。
「・・・・アニ?」
ふと、名前を呼ばれビクついてしまう。
「しょ、所長。どうしましたか?」
無意識にミカサかと思ってしまった自らに苦笑する。
なのに所長は黙ったまま、私を見つめている。
あれ、どうしたんだろうか?
困ったように止まっていると頬に人差し指が軽く突き刺さる。
「アニさ。なんか、いい事あった?頬が珍しく、緩んでる」
にへらと所長は笑う。
「べ、別に何も・・・ありません」
「うそんー?」
所長はにやにやと笑う。
「し、仕事してくださいよ・・・」
私は下を向いてしまう。
解らないけど頬が熱くて痛い。
「所長、あんまりうちのアニを苛めないでくださいよ?」
上空でユミルの声がし、すぐに所長の笑い声が聞こえた。
「ふふ、アニは人気者だねぇ。妬けちゃうなぁ。よし!コーヒーでも飲みに行ってくる」
所長はそう言って、すたすたと去っていく。
さぼりに行くつもりみたいだ。
てか、さっきのはなんだったんだか。
ふと、ユミルと目が合った。
「・・・・ありがと」
「いえいえ。んー・・・見積もりも終わったし営業しに行くかな」
彼女は笑い、髪を掻き上げた。
「ユミル・・・それ」
ユミルは私の視線の先に気が付き、目を細めた。
「はは、見つかっちまったか。手の痣だろ?」
「うん・・・」
「昨日、馬鹿やっちまってさ。案の定、乱闘騒ぎよ・・・」
「そっか。あんた、そういうのに巻き込まれなさそうなタイプだと思ってたけど・・・あ・・」
「んー?」
ユミルは後ろを振り向き、「嗚呼」と笑う。
「話はここまでにして・・・営業行ってくるわ。お留守番、よろしくな」
ユミルが私の頭を優しく撫で、出て行く。
「アニ・・・・」
心が震えた。
「な、何・・・?」
その目は笑ってすらいなかった。
「ユミルはアニが好きなんだと思う。でなければ・・・こんな」
この空間には私たち以外、いない。
「ミカサ・・・・」
その表情は冷たく、暗い。
そして、あっという間に距離を詰めていく。
「アニは・・・ユミルの事が好きなの?」
「え・・・?」
「本当に・・私の質問の意味が解らない?」
「あっ・・・・」
恐かった、彼女の目は私だけを見ている。
「アニ」
「何で・・・そんな事・・・聞くの?」
ミカサは私の言葉に一瞬、傷ついたような顔をし、ゆらりと揺れた。
「解らないのなら・・・教えてあげる」
「ミカサ・・・?」
「解らないアニが全て悪い・・・もう、我慢なんて言葉・・・忘れてしまった。貴女のせいで」
ミカサは私を机の上に押し倒した。
「あっ・・・・」
ばらばらと書類が落ちる音がする。
「ミカサ・・・紙が・・・」
乞う様に彼女を見る。
「今はそんな事、どうだっていい。むしろ、ここにアニと私の匂いを・・・」
意地悪く笑うその顔に私はハッとし、顔を赤くする。
「ここ・・・」
「うん、そうだよ。ベルトルト、気が付くかな・・・」
私はジタバタと抵抗するも体格が違うせいで、何の意味も無かった。
「アニ・・・・」
ミカサの手が私のブラウスのボタンに触れる。
「やっ・・・」
「悪いけど・・・もう待てない」
片手でボタンを半分外していく。その目には光が無かった。
肌が外気に触れ、私は無意識に震える。
「あっ・・・」
「アニ・・・白くて綺麗」
鎖骨にミカサの唇が触れ、途端に熱くなる。
私は身をよじり、体を離そうとする。
そのせいか呼吸が荒くなり、涙が出てきてしまう。
私の手を押さえている彼女の手も力が入っているのか、痛かった。
「ミカサ・・・・やっ」
するりと彼女の手が私の下へと伸びていく。
そして、それが足に触れた瞬間、びくりとしてしまう。
恐い、ただ怖かった。
もぞもぞとスカートの中に手が入っていきそうになる。
「アニ・・・両足、閉じないで?」
耳元で呼吸が乱れた彼女が囁く。
ぞくりとした。
「よっ、悪いな。忘れ物しちま・・・・ん?」
「あ」
「・・・・てめぇらは職場でなんちゅうことしてんだよ・・・おい、ミカサ!」
ユミルはミカサの腕を掴む。
「・・・貴女に触られたくない」
ミカサはユミルの手をすぐにはじいた。
「ちっ、全く・・・・アニ、大丈夫か?」
覗き込むユミルを見て気が付けば、私はその胸に飛び込んでいた。
涙が止まりそうも無かった。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Fin
皆様、お待たせ致しました(汗)
今回は微量EROですね^^
もやもやしていただければ幸いです!!!!!←
PR