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eremo phila nivea

(砂漠に咲く花)If you can dream it, you can do it.

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「埋まらないピースは貴女が持っていた」→「貴女に苛立つ私は誰?」→「獲物のように貴女を見るの」→「伸ばした手は何に触れられますか?」→「私の居場所をどうか見つけて」→「触れたかった、貴女の心を蔑ろにしてまでも」のTUZUKIです☆

第7弾!!!
 

いやぁー・・・・夏から書いてきてようやく、ここまで来た感じです^^

てか、一番最初しか考えてなかった割に第7弾まで来てしまいました(笑)

そして、アニのターン!!!!!


拍手[3回]



こんな夢を見た。

私は森の中を一人、彷徨っている。

どんなに歩いても走っても そこには誰もいなかった。

風景も風の香りでさえ何も変わらなかった。

すれ違った木々がふと、笑う。 「置いていかれたのか?」と。

私は思い出す。

「嗚呼、なんだ。そうだった・・・・」

この世界に存在するのは まぎれもなく 私だけだった。

そして、それがいつからなのかも どうしてなのかさえ 忘れていた。

ただ、風に吹かれた身体はとてつもなく、冷えきっていた。

「はは・・・・嫌な夢」

真っ暗な部屋で私はそう呟いた。 手は無意識に前髪を掻き上げていた。

身体は寝ていたせいか汗ばみ、気持ちが悪かった。

「シャワー・・・・」

そんな風に言ってみるも身体は動かなかった。

気怠くて頭が痛い。

でも、それ以上にココロが痛かった。

ミカサの言葉の意味もあの行為さえも私には理解しきれなかった。

あの時は解りかけた気がしたのに一気に見えなくなってしまった。

ため息を吐く度にミカサの荒っぽい手つきを思い出し、びくりとする。

恐かった。 彼女の目は私を見ているようで見ていなかった。

暗い部屋がより一層、私を寂しがり屋にしてしまう。 

一人でいる事が辛かった。

「お願いだから・・・・・」

青いブランケットを両手で握りしめ、身体を縮こませた。

誰でもいい。

「もう、大丈夫だから」と優しく抱き締めて欲しい。

「嗚呼・・・何言って・・・・」

なんだ、これ・・・・馬鹿みたい。 

誰にも必要とされてないと知っているのに自ら、それを求めるなんて。

私は小さく笑う。

こんな自分が大嫌いだった。

「断れば良かったんだ・・・・」

私はまた、後悔する。 いつだって曖昧で不安定。

解らないけど情けなかった。

「くっ、なんで・・・また・・・」

何度も脳内を流れる貴女の声、忘れたいのに消えてくれない。

「あっ・・・」

チャイムの音が聞こえる。 きっと、ユミルだと思った。

私はぼさぼさの髪を撫でつけ、明りを付ける。

「うっ・・・・」

眩い光に目を細めながら、私はよろよろと玄関へと向かう。

時計を見れば七時半だった。

ドアスコープを覗くとそこにはユミルの姿があった。

安堵する。 鍵を開け、がちゃりと扉を開く。

「よっ、寝てるとこ悪いな・・・これ」

ユミルは白い大きなビニール袋を私に渡すのだった。

「何これ・・・・」

中を見るとカップ麺、数種類にゼリー、茶碗蒸し、おにぎりが二個以上入っていた。

そばかすの彼女はきまずそうに笑う。

「あー・・・何が好きだかよく、分かんなくてよ。きっと、夜ご飯まだだろうから・・・それ、やるわ」

頬を指先で掻くユミルはなんだか、恥ずかしそうだった。

私は笑ってしまう。

「あ、笑ったろ?悪いけど・・・自分でもそんなキャラじゃねぇって事くらい解ってるよ。で、お節介のついでにもう一個」

ユミルはそう言い、廊下の方を見る。

そこには誰もいなかった。

「おい、廊下の角に隠れてねぇでこっち来い」

「え・・・・?」 びくりとした。

ユミルの言葉に促されて出てきたのはミカサだった。

目を伏せ、口をしっかりと結んでいる。

「ミ・・・ミカサ・・・」

私は後ずさってしまう。 顔が反射的に強張った。

ユミルはそんな私の目を見て、真面目な顔でこう言った。

「アニ、こいつは私が無理言って連れてきたんだ。そして、ミカサはお前に言いたいことがある」

「言いたい・・・こと?」

声が震えてしまう。

「アニ、私からもお願いする。言葉足らずのミカサの話をどうか、聞いてやって欲しい・・・」

言い終えたユミルは頭を下げた。

「あっ・・・・・なんで・・・そんな」

「別に・・・ただ、誤解したまま終わって欲しくねぇだけだよ、私は」

「ユミル・・」

解らない。 解らないけど、彼女の言葉は私の心の奥に入り込んでいった。

だから・・・・

「いいよ・・聞くよ」

私は擦れた声で言う。 

これはユミルのためでもミカサのためでもなく、自分の為にそう言ったのだと思った。




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                                                                                                              Fin

そして、すぐに続きます!!! 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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